「怒られないようにしても怒られる」「頑張っても続かない」「自分はダメな人間だ」。そんな風に自分を責めていませんか?
私は大学院卒業後、心理検査でADHD(注意欠陥多動性障害)と診断され、会社を半年で休職、そのまま退職に至りました。しかしそこから3ヶ月で72万円を受注する起業家となり、現在はADHDの方のための起業塾を運営しています。
今回は、ADHD特性を持ちながら体調を崩しやすい私が、感情をコントロールして稼ぎ続けている「自分コミュニケーション」の方法をお伝えします。
目次
私が経験した地獄のような日々
大学院での挫折と完全引きこもり状態
大学院で研究に打ち込んでいた時、私は毎日怒鳴られていました。化学の知識がほとんどなく、高校の化学の点数は2点だった私が、なぜか化学系の研究室に入ってしまったのです。
1年ほど経って「やっとこの感じでやればいいんだな」と思えてきた時、普通の人ならやらないようなミスをしてしまいました。実験でAとBの比較をしていたのに、それを入れ替えてしまったのです。
すごく怒られました。「大学院で1年も勉強して、そんなこと普通やらないんだよ」と。それだけならまだよかったのですが、「やる気ないやつ」という扱いになってしまい、その後の発注のミスも重なって、全部がガラガラと崩れ落ちていきました。
頑張って頑張って登れば、そのうちみんなからうまくいくと認められるんじゃないかと思っていました。でもたった1回のミスで全てが否定され、もうやる気がなくなってしまったのです。
朝目を覚ますと全く体が動きませんでした。「今までの頑張りは何だったんだろう」。完全に動かなくなり、研究室に行けなくなりました。完全な引きこもり状態です。
誰とも連絡を取りたくない。誰とも会いたくない。惨めな自分を晒したくない。完全に一人の殻に閉じこもってしまいました。部屋を真っ暗にして過ごす生活。現実を見たくなかったのです。
現実はぐちゃぐちゃでした。企業との共同研究もストップし、いろんな発注も全部止まり、卒業もできないかもしれない。動かなきゃいけないのに動けない。今まで高校受験とかは何とかこなしてきたのに、卒業もできないなんてあり得ないと思いました。
ADHD診断と会社員時代の苦悩
診療内科を受診して心理検査を受け、発達障害と言われました。少しアスペルガーが入っているので「特定不能の発達障害」と呼ばれましたが、かなりADHD寄りだと思います。
原因が分かってほっとしました。「全部自分の努力不足のせいじゃない。このADHDが悪いんだ。こいつをなんとかすればいいんだ」。結構簡単だなと思いました。
大学はなんとか先生が無理やり卒業させてくれて、会社にも入りました。しかし周りから変わった人扱いを受けます。何人かにADHDだとカミングアウトしましたが、理解されませんでした。「ちょっと努力すればなんとかなるでしょ」という捉え方しかしてくれないのです。
大きなミスも頻繁に犯すようになりました。仕事の基礎ができない人扱いです。コピー取りもできないし、FAXもできない。マルチタスクができないのが一番きつかった。仕事に集中しているのにいきなり電話取りが来るような突発的な業務は、本当に頭がごちゃごちゃになります。だから今でも基本的に電話は取りません。
じっとできないので、サボっていると思われます。会社で対策しても全くできず、常に体が抵抗してきて、また朝起きても動けない状態に。左目の下が痙攣して痛くなり、歯が割れるまで食いしばっていました。マウスピースを買う状態にまでなりました。
半年後にはもう休職するしかありませんでした。会社には行けないのですから。
起業しても続かなかった理由
次々と襲いかかる失敗と詐欺被害
起業なら向いているかもと思い、いろんなことをやりました。有名な売り場に出展したり、ネット会社にも騙されました。SEO会社で「ソフトを入れればSEOが上がりますよ」と言われて契約しましたが、絶対にそんなことはありません。
ホームページを作ってもお客さんは来ませんでした。ちょうどこの時にトラブルで裁判沙汰になったり、雑誌詐欺もありました。「有名人との対談ができますよ」「Web雑誌に載りますよ」と言われて、なぜか月3万円や5万円かかる。それって単なる広告なんですけど、そういうことが分からないくらいアホだったわけです。
この時に時間とお金、数万円を失いました。
セミナーに通っても腑に落ちない日々
勉強すればうまくいくと思い、多くの起業家や創業者に会いました。確かにいい話は聞けます。「人の役に立ちましょう」「人に尽くしましょう」と言われるんですが、じゃあどうやってやればいいのかがよくわかりませんでした。
セミナーや勉強会にも参加しましたが、自分にどうやって落とし込めばいいかよくわからない。本を読んでも難しい。ビジネスコンテストに出てみて「これがいい」と言われてもやる気にならない。とにかくすぐ継続できない状態でした。
結果はもうビビたるものでした。そんないい結果が出るわけがありません。できない自分を責めました。お金を稼ぎ続けられない。でもやりたいことが正直よくわからない。とにかくまずお金を稼がなきゃ。でも続けられないからすぐ飽きてしまう。そういう状態でした。
転機となった「自分を許す」という発想
自分との良好なコミュニケーションの重要性
分からなかったんですが、自分の嫌いなことをちょっとでも許してあげるということが必須だったんじゃないかと今思います。
許せるようになるとだんだん自分の感覚を信じられるようになるんです。自分はこれが好きなんだ、嫌いなんだという感覚です。自分のことを嫌いにしていると、その好きか嫌いかがよくわからなくなってしまいます。なぜなら自分の感覚を信じていないので、行動していって「これがいいか悪いか」がわからなくなるんです。
やりたいことは確かにやってみないと分かりませんが、やってみてもよくわからなくなっちゃう。そもそも自分のことが嫌いだと、やってみることすらできないんです。
それで、やりたいことを見つけて3ヶ月で72万円を受注するようになりました。起業塾の主催もできましたし、起業仲間もできました。自分よりずっと上のレベルの人と一緒に仕事をして、お金を稼ぐこともできるようになりました。
だいぶ気が楽になったと思います。ADHDの方の話を聞いていると、本当に自分のやりたいことをやっているので症状がだいぶ減りました。正直、もう絶対に過去に戻りたくないんです。そのぐらい変わったと思います。実際に成果も出ていますしね。
ADHDが自分を嫌いになる3つの原因
原因1:嫌な記憶を忘れられない
人に怒られた記憶、馬鹿にされた記憶。それがリフレインして、また出てきて、また嫌な気持ちになる。そういうことありませんか?
会社での嫌な記憶。ミスばかりして「またこれミスしたのか」「普通の仕事もまともにできない」と怒られた記憶。指示通りにできなくて「なんでこいつ、言った通りにできないんだ」「これ全然言ったのと違うぞ」と怒られたばかりなのに、また間違えてしまう。怒られないようにすると余計に怒られる。こういう悪循環に陥っていませんか?
親や教師からの嫌な記憶もある人が多いと思います。ダメなやつ扱いされた記憶。正直、教職を取るための授業を見ていたので分かるんですが、先生になっている人たちはサラリーマンなどの社会経験がない人が多いんです。そういう人たちから叱られた記憶というのもあると思います。
他人と比較させられて、常に無価値感を感じる。「なんであの子はできてるのに君だけできてないの?」。これはかなり苦しい無価値感だと思います。
原因2:人の気持ちが分からない
なぜ相手がそういう感情を抱いたのかよくわからないこと、結構あると思います。「なんでそんなに怒ってるんだろう」「自分が言ったことでそんなに怒る必要あるのかな」。私も結構ありました。普通にメールを送っただけなのに、すごく怒ったメールで返ってくる。「そんなことするのあり得ません」みたいな。
これは多分、普通の人とは価値観が違うからなんだと思います。自分の大切にしていること、重きを置いていることが違うんです。
相手が意図していることが分からないということもあります。空気を読むのが苦手なので「なんでこういうこと言ったんだろうな」とよく理解できない。
言葉の定義も大きく違うんです。私たちADHDと普通の人では言葉の定義が結構違います。例えば「皿を3枚取っておいて」と言われたのに、なぜか聞いていなくて皿を1枚だけ取ってしまう。自分の考えが強すぎると、言葉が入ってこないんです。
発想がユニークな人が多いので、言葉の捉え方が違う。これで結構ミスコミュニケーションが起きやすいんです。
原因3:やるべきことができない
周りの人が普通にやっていることができないということです。
能力分布が全然違うんです。できることとできないことの凸凹がすごく激しい。コピーはできないのに、みんながができないような難しい仕事はできてしまう。だからコピー取りなど当たり前のことをサボっているんじゃないかと言われるんです。でもそんなことないんですけどね。
常識やルールが明示されていることが少ないので、それを知らずに「普通に考えたらやらないだろう」ということをやってしまったり、「言わなくても分かるはず」ということがよくわからない。
やろうと思ってもできないこともあります。これは無意識の領域が逆らっている可能性が結構あります。
脳科学から見るADHDの特徴
潜在意識と顕在意識のバランス
人間の脳は、顕在意識が1%、潜在意識が99%と言われています。ほぼ潜在意識には逆らえません。
でも多分ADHDの人は、これが私の仮説ですが(研究があるわけじゃないんですけど)、多分もっとすごくて99.9%が潜在意識で0.1%が顕在意識ぐらいだと思うんです。ほぼ無意識の方が勝っちゃっている。でも一応、顕在意識もわずかにある。
だから無意識の使い方を知らないと、ずっと無意識に引っ張られて生きづらい人生になってしまうわけです。根性とか気合でできない人が多いですよね。ADHDは最初ガッとやるんですけど、途中ですぐ燃え尽きちゃう。
たまに普通健常と言われる方でこれで頑張っている方もいらっしゃるんですが、私たちはなかなかそういうことは難しいと思います。潜在意識を使えていないと、潜在的に望んでいること、やるべきことができない。これはおそらくかなり絡んでいます。本人が望んでいないことですからね、本当に。
安定化思考と可塑性の活用
人間の脳の2大特性として、安定化思考と可塑性があります。
安定化思考というのは、急には変わらないようにしているんです。多分、ADHDの方もこれが結構強い方が多いんじゃないかと思います(これも研究ではないんですけど)。すぐに変われない。特にやりたくないことですね。
ガッと最初やるんですけど、すぐこの安定化思考で揺り戻しが来るんです。ちょっと変わろうと変化するんですけど、また戻ってしまう。例えば起業活動だったら1日ガッとやるんですが、その後1ヶ月間ぐらい急に動けなくなってしまう。安定化するわけです。
ポイントは可塑性を使うということです。可塑性というのは「ちょっとなら変われる」ということ。人間の脳が気づかないぐらい、ちょっとずつ変化していることに気づかせる。「あ、気づかないけどちょっとずつ変化してるんだな」みたいに思わせて、こちらを使ってやることが非常に大切だと思います。
ただこれをやるにしても、後でお話しすることがちゃんと分かっていないと、多分ちょっとずつ変わることすらもできないと思います。
何が大事かというと、急には変われないので、もしもやろうと思ってできなくても、そんなに落ち込まなくていいということです。ちゃんと脳の仕組みを知らないと、止まってしまったということなんです。だから私たちはそういうのを教わっていないんでしょうがないんじゃないかなと思います。
正直、ADHDがどうやって変わるかみたいな本はまともにないですよね。私は未だに見たことありません。対策本とかはありますけど、それは頑張る系なんです。自分が嫌いでもなんとか頑張るみたいな。自分を許しながらうまくやっていく方法はなかなかないので、だからしょうがないんじゃないかなと思います。
自分コミュニケーションの3つの実践法
実践法1:嫌な記憶の書き換え
ADHDの人は本当に嫌な記憶がすごく溜まっちゃっているんです。「あんなこと言われた」「すごく馬鹿にされた」。こういう記憶があると「またそれでまた馬鹿にされるんじゃないか」という不安が来るわけです。
多くの人は勘違いしているか、知らないことなんですが、嫌な記憶というのは忘れることはできないんです。記憶自体を忘れることはできません。
よく「嫌な記憶を忘れましょう」みたいなことを言いますが、忘れるとか、あまり思い出さなくなることはあります。でもふとした時にガッと出てくる時があるんです。そうするとまた行動が止まっちゃう。特に私たちは新しいことをしようとした時に止められている人が多いと思います。親に止められたとか、友達に「お前には無理だ」って言われたとか。
新しいことをしようとするとそれが出てきて、すごいエネルギーを使いながら新しいことにチャレンジするということがあると思います。
実はチャンスなんですが、記憶は忘れることはできないんです。でも書き換えることはできるんです。
どういうことかというと、簡単に言うと、嫌だなって思ったことをすごく幸せな記憶に変えちゃう、もう楽しかったような記憶に変えちゃうということです。
記憶の仕組みを理解する
記憶というのは、もう一度感情が震えて、それで扁桃体というところに保存しちゃうんです。本当に感情が揺れたことは、これはもちろん自分の生命を守るために、感情が揺れたことはかなり大事な情報なんだなと思って脳が保存するんです。それが脳に入ってしまうので、その記憶を脳から消すことはなかなか難しい、できないんです。
ただポイントがあります。
出来事がありますよね。誰かに怒られたとか、みんなに馬鹿にされたとか。人間の脳は、いっぱい保存するために必要なこと、自分のフィルターを通してでないと記憶に残らないんです。だからこうフィルターを通るんですが、この時にフィルターを通って、記憶として入るんです。
この時に出来事そのものが入るわけじゃなくて、記憶として入るだけなので、これはそのものの体験とはちょっと違うということなんです。
だからエピソードでたまにありませんか?自分の記憶と相手が言っていることが全然違う、かなり違うように捉えられているみたいなこと。
だからちゃんと実は私たちは記憶しているわけじゃないんです。自分の捉え方、自分の見た捉え方で記憶しているということなんです。
つまりこれって出来事ではなくて、印象として入っているということです。自分の中でこういう印象を受けた、嫌だなって印象を受けた。もちろん嫌な時は嫌なんですけれども、嫌だって感じたらそれが入っちゃうんです。
だからこそ、印象だったら書き換えられるわけです。この書き換えを行うということなんです。
怒られたなという記憶があるんだったら、それが怒られたんじゃなくて、すごくかわいい女の子に何か言われたみたいな記憶に変えるわけです。これは色々書き方があります。その人に合った書き方があるので、今全部お伝えするのは難しいんですが、ただそういうことがあるってだけでもかなり変わると思います。
この書き換え方は人によってあります。ポイントは自分に合う書き換え方をするということが非常に大切だということです。
こうすることで、もう勝手に全部がいい思い出だな、ちょっと言い過ぎかもしれませんが、そんなに気にならない思い出だなということになります。そうすると自分を責めることがだいぶ減ると思います。
嫌な記憶があって「悪いことしちゃったな」みたいな記憶があると思うんですが、それが「楽しかった」という思い出に勝手に書き換わるわけです。誰もこれで不幸じゃないですから。
たまにこれをやると「全部反省しないんじゃないか」という人がいると思いますが、多分ここに来た人は自分を責めがちな方だと思いますので、ちゃんとこれをやっても多分反省とか、ちゃんと振り返って次にはすると思うんです。
なので、別にこれをやっても人にマイナスになることは僕はないと思います。プラスになると思います。ちゃんと次を考えればね、怒られたりしても。
こういう風に書き換えないと、あまり冷静に対処できないんです。結局嫌な記憶が残っちゃっていると「自分ダメだな」となってしまって思考停止しちゃって、じゃあ次どうしようって考えられないんです。
でもちゃんといい思い出として残ると「確かにそういう風に言われたな」という風に客観的に見えるんです。これは非常に大切です。客観的に見れないと、自分の感情を一回いい状態にしてから見ないと、冷静に分析できないんです。だからこそいい思い出にして残して、それで事実を淡々と見るということです。
事実と感情を一回抜き出して見ないと、冷静に見えないんです。
実践法2:共感できる人の役に立つ
人の役に立つというのは非常に重要なんです。これも研究でわかっていますが、人の役に立つことでものすごく幸せになる。人の役に立つことで幸せホルモンのオキシトシンが出るということはよく分かっています。
役に立てる感がないって結構辛いんです。社会のお荷物だと思われているとか。でも自分で役に立てることがあるんだという風に思えるとかなり変わってきます。
私自身もADHD起業家としてやってきて、ADHDの人に貢献するという風にできたからこそうまくいっていると思います。その人に共感できるんですね。
なのでまずポイントは、その共感できる人を探す必要があると思います。私はもちろんADHDという側面がありましたが、ADHDでもいいですし、例えば主婦の方だったら主婦の方に共感できますし、自分のいろんなタイプとか特性があると思うので、それに合わせた共感をまずやるというのはすごくいいと思います。
多くの人が勘違いしているのが、役に立つためにはスキルがないといけないと思っているんです。特に起業でもそうですが、自分の殻から脱出するためにも、自分のできることでいいです。新しくスキルを学んでやらなくても、もう簡単なことでいいんです。
例えば家事を手伝うとか。自分のできること、得意なこと。まあ得意なことってあまりない人もいるかもしれませんが、とにかく何でもいいからそういうことをする。中学生とかだったらお父さんの荷物を持ちましょうとかでもいいです。大人になったら、ボランティア活動とかもいいかもしれません。
そういう自分の役に立てることで、もちろん自分がすごく嫌だなということをやらなくていいです。でも自分がやりたいなと思うことで、本当はお金をもらえた方が一番ベストなんですが、もしもお金をもらうというハードルがあるんだったら、自分の好きなこととかで何か人に役に立つということは大切だと思います。これでかなり変わると思います。
特に共感。人って共感してもらわないとなかなか行動できないですよね。だから特に教えるような仕事というのは、共感できる人を探すのは非常に大切です。相手に共感を得ないとなかなか相手も動き出せないんです。
だから考えて欲しいのは、自分が共感できる人は誰かを考えるということです。こちらの方が大切だと私は今思います。自分が共感できる、価値観が似ているような人とは一緒にやっていけますが、そうでないとなかなか一緒に行動して一緒にやっていこうとするのは難しいです。
実践法3:本当にやるべきことを見つける
なぜこれを言っているかというと、ADHDの人の話を聞くと「それって本当にあなたのやるべきことなの?」ということがごちゃごちゃになっている人が多いんです。
やるべきことを見つけるためにどうすればいいのか。大切なのは理想の未来をまず考えるということです。それが難しいんだったら、自分の大切なことは何なのかということをもう一回考えて欲しいということです。
日本人の人、特にそういう傾向が多いですが、みんななぜか仕事が一番になっているんです。仕事をまずやらないといけない。本当なのかということなんです。もちろん仕事は人生の6割以上やることだと思うので大切だと思いますが、それは家族に何かあった時に仕事を優先するのかということです。
だからもう一回、自分の大切なことは何なのかということをよく考えて欲しいということです。
それで、大切なことを大切にするために目標を設定していくということです。これもよくやりがちなのが、他人の目標を設定しちゃうんです。例えば会社だったら「このぐらい売上やりましょう」みたいなことを言われてみんなでやる。
でも会社とは違います。私たちは自分で「これが自分の目標なんじゃないか」と仮説を立てて、目標を立ててやるということなんです。それでその目的は何なのかなって考える。こういうことによって、自分のやる気が出てきて「これだったら、これが本当にやるべきことなんだな」と分かると、ADHDの人って行動できるんです。
それで潜在意識と一致するんです。無意識の領域と、自分が本当にやりたいと思っていること、やるべきことが一致するんです。
🔷 終わりに
ここまで読んでいただき、ありがとうございます。
もしあなたが今も
「嫌な記憶ばかり思い出して苦しい」
「気持ちが追いつかず、行動が続かない」
「また失敗するのが怖い」
そんな状態なら、まず覚えておいてほしいことがあります。
あなたが壊れているわけではありません。
あなたは「やり方」を知らなかっただけです。
ADHDの人は、
● 記憶がフラッシュバックしやすい
● 感情が強く動きやすい
● 自分を責めやすい
● 他人の基準を押し付けられやすい
という特性を持っています。
でも裏を返せば、
「正しい自分コミュニケーション」が身につけば、誰より早く、誰より深く、誰より情熱的に進める人になる ということでもあります。
私自身、大学院で動けなくなり、会社で半年しか続かず、詐欺にも遭い、何度も落ち込み、続けられない自分を責め続けてきました。
それでも「自分を許す」「自分の感覚を信じる」ことを覚えた瞬間から、人生が巻き返し始めました。
ここまで読んだあなたは、もう同じ失敗を繰り返す必要はありません。
ゆっくりでいい。
小さくでいい。
でも確実に、自分の感覚に味方をしてあげてください。
あなたの人生は、まだここからいくらでも変えられます。
そしてその第一歩は、自分を嫌わない練習から始まります。
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