「やりたいことが見つからない」「目標がないと不安になる」そんな悩みを抱えていませんか?
実は、やりたいことを見つけない方が幸せに生きられる人が存在します。ストレングスファインダーの認定コーチとして1000人以上のセッションを行ってきたしずかみちこさんは、「やりたいことがあった方が幸せに生きていける人」と「やりたいことを作らない方が幸せに生きていける人」という2タイプがいることを発見しました。
私自身も体調を崩しやすい体質でありながら、明確な長期目標を持たずに感情をコントロールしてお金を稼ぎ続けています。今回は、目標に縛られずに成功する方法をお伝えします。
目次
- 1 社会が作り出す「やりたいこと」への圧力
- 2 やりたいことを見つけない方がいい人の特徴
- 3 予定調和を嫌う柔軟な思考パターン
- 4 目標設定が生む窮屈さと可能性の損失
- 5 私が実践する本能型ビジネス戦略
- 6 体調不良を味方につける思考転換術
- 7 ADHD特性をビジネス武器に変える発想
- 8 体調不良時の新しい過ごし方と継続の秘訣
- 9 体調不良を好転のサインと捉える革新的思考法
- 10 物・動物・植物置き換え法による具体的思考転換
- 11 不安との向き合い方と慣れの重要性
- 12 怒りをモチベーション維持の原動力として活用
- 13 Think Clearlyに学ぶ感情との正しい付き合い方
- 14 目標期間の個人差を理解する
- 15 グループセッションで体験した衝撃の変化
- 16 最適なアウトプット方法発見の重要性
- 17 継続可能な楽メンタルビジネスの構築法
- 18 まとめ:自分の正直な体の感覚を大切に
社会が作り出す「やりたいこと」への圧力
学校では「卒業後の目標は?」、会社では「5年後の目標を決めましょう」と、私たちは子供の頃から目標を決めるのが当たり前という社会で育ってきました。そのため「目標がなければいけない」という発想が染み付いています。
本田健さんが海外で講演した際も、海外の人たちが「やりたいことが見つからない」ことで悩んでいると語っていました。つまり、これは日本だけの問題ではなく、世界共通の悩みなのです。
しかし、多くの人が「やりたいことがないと幸せになれない」という圧力に苦しんでいる一方で、実際には目標を持たない方が楽しく生きられる人たちがいます。そして「やりたいことが見つからない人」の8割から9割は、実は「やりたいことがない方がいい人」だったのです。
やりたいことを見つけない方がいい人の特徴
やりたいことを見つけない方がいい人には、明確な特徴があります。それは「5年後に『5年前はこんなことしてるなんて思ってもいませんでした』って言っていたい人」です。
5年後の理想の姿を描いても、その思った通りになるのは予定調和でつまらないと感じてしまう人は、目標がない方が幸せに生きられます。予期しなかったものを楽しめるかどうかが、大きな違いになってきます。
例えば旅行に行って、大雨で電車が止まって帰れなくなった時、夜中にライブカメラの前で踊ったり組み体操をしたりして楽しんでいる人たちがいました。こういう予期もしなかったことをめちゃくちゃ楽しめる人は、目標がない方が楽しめるタイプです。
予定調和を嫌う柔軟な思考パターン
イチロー選手や大谷選手のように、小学校の頃からプロ野球選手やメジャーリーガーになると決めて、その夢を実現できることに喜びを感じる人もいます。こういう人たちは「やりたいことを見つけた方がいい人」に含まれます。
一方で、自分が掲げたものが叶うことが予定調和的でつまらないと感じる人もいます。この違いは、柔軟性つまり予期しなかったものを楽しめるかどうかという資質と深く関連しています。
旅行の計画を全部決めて、そのスケジュールを全てこなしたことに達成感を抱いたり「ちゃんとあれもこれも全部見れてよかった」と思える人は目標を見つけた方がいいタイプです。逆に予定通りに行くとつまらなく感じたり、全然思いもよらなかったことがあった方が満足度が高いと感じる人は、目標を持たない方がいいタイプといえます。
目標設定が生む窮屈さと可能性の損失
やりたいことを決めてしまうと、そこに向かうための道筋を歩くことになり、それしか見えなくなってしまいます。目標以外のものへの注意力が落ちていくのです。
目標を決めると目標に集中してしまって、目標以外のものが目に入らなくなったり、経験しなくなったりします。それが偶発性の面白さを生む確率を下げていくことになります。これは大きなデメリットです。
予定調和以外のことを楽しめるかどうか。スケジュールを決めてその通りやったら偶発性は全くありません。偶然の出会いや予期せぬ展開によって、自分では予想もできなかった未来にたどり着く。それを面白がれるかどうかが重要なのです。
私が実践する本能型ビジネス戦略
私は『キングダム』という漫画が好きなのですが、そこには略奪型という戦略的に攻撃目標を決めて戦略を組んでいくタイプと、本能型という感覚で「あっちに匂いがするからあっちだ」と進むタイプが出てきます。私は完全に本能型です。
社会人になった時に自己啓発の会社に入り、1年後、5年後、10年後の目標シートを書きました。1年間のものを3ヶ月後、6ヶ月後という月間計画に落とし込むのです。書いてやることにはなりましたが、あまり好きではありませんでした。
今は自分が1つの軸になるような本を作りたいということは置いていますが、それ以外のことはそれほど明確に決めていません。旅行に海外へ行く時でも、初めに行く国だけ決めて期間も決めず、その時々で決めることも多いのです。
本能的に「こっちの方が良さそうだから」「こっちでしょ」という感覚で進んでいきます。他の人からすると「なんか全然それが何なのかがわからない」と言われることもありますが、偶然によってたまたまできたものが積み上がっていくという感覚です。
体調不良を味方につける思考転換術
「もっと仕事をしたいのに体が追いつかない」「自分の体は本当に不便でムカつく」と感じることはありませんか?実は、体調が悪い時こそビジネス成功の大きなチャンスかもしれません。
健康な人なら体調不良の際は「横になって休む」「病院に行く」と考えるでしょう。しかし、私は全く違うアプローチを取ってきました。普通の人が休んでいる時こそ、セミナーやワークショップに参加して自分の価値を高めていくべきだと考えていたのです。
ただし自分でビジネスを始めるようになってからは、効率重視の働き方を少しずつ変えるようにしました。つまり効率よりも効果性を重視するようになったということです。
ADHD特性をビジネス武器に変える発想
大学を卒業して会社に入る間に、心理検査でADHD(注意欠陥多動性障害)だという診断を受けていました。簡単に言うと、不注意や忘れ物が多かったわけです。
メモを取ってもそのメモすら忘れることが結構あったので、全てのメモをiPadや電子ノートで保存する作戦を考えました。すると会社の会議でもiPadでメモを取ると、周りからは「ちょっと違うやつだ」という印象を受けられるわけです。
色んなことを創意工夫している熱心な新人だという錯覚資産を作ることにも成功したと思います。一部の上司や幹部の方には「仕事ができるやつで面白い新人が入ってきた」「この会社に新しい風を送り込んでくれるやつだ」とも思われていたようです。
このADHD特性があったおかげでビジネスで上手くいったとも思っています。特性を欠点としてではなく、独自の強みとして活かす視点が重要なのです。
体調不良時の新しい過ごし方と継続の秘訣
今では体調が悪い時は、しっかりと休むということを意識しています。それでもたまに無理やり仕事をしてしまう時もありますが、ビジネスを自分でやる場合は、その場限りの根性よりも続けられることの方が大切だからです。
体調が悪い時は「自分が理想とするゴールに到達するためにやるべきこと」の中から「今の自分に無理なくできること」をするように決めています。今だったら本や動画教材を見たりしてインプット中心の生活になります。そしてそのインプットの中で発信したいと感じたことを、ブログやYouTubeで発信しているわけです。
体調不良を好転のサインと捉える革新的思考法
体調が悪くなった時に考えているのが、この状態は自分にとって良い状態なのか、悪い状態なのか、ということです。もちろん「体調が悪いって、悪いことじゃないの?」という意見もあると思います。
でもビジネスを始めて3ヶ月で72万を受注するまでの間でも、よく風邪を引いて体調が悪くなりました。なぜ悪くなったのかという原因を振り返ると、自分を大きく変化させようとしていたからだと今では感じています。
人間には恒常性という自分を変えたくないという特性があって、変わろうとする時にその変化に抗おうとする特性があります。体が悪くなった原因は、この特性が働いている時が結構あるのです。
なので体調が悪くなった時には、もしかしたら結果が出る手前なのかもしれないと思うようにしています。それから気持ちが前向きになって、ビジネスを継続することができるようになっています。
物・動物・植物置き換え法による具体的思考転換
「そんな風に捉え方を変えることができたら苦労しないよ」という意見もあると思います。そこで私が体調が悪い時にどうやって思考を転換していたか、という具体的な方法をシェアします。
それは今の自分を物か動物か植物に置き換えるという方法です。具体的には、自分が座っている場所と目の前に座布団か椅子を2つ置いて、目の前に今の自分を物か植物か動物に置き換えたものがいるとイメージしてみました。
そしたら今の自分がチューリップのつぼみに見えました。実際にチューリップになりきって自分の目の前の座布団に座ってみて、今の自分に伝えたいことは何かを考えてみたら「あともうちょっとだ、頑張れ!」という言葉が実際に出てきました。
その時に「あと少し頑張ればいいだけなんだ」と腑に落ちたのです。この気づきはおそらく誰かに押し付けられて言われても納得しなかったと思います。自分の言葉で出たからこそ納得感が出てきて「体調が悪い=良いこと」なのかもという思考の転換ができるようになりました。
不安との向き合い方と慣れの重要性
「やりたいことを見つけない方がいい人」は「なるほどな。じゃあこれからやりたいことを見つけずにやっていこう」と思えるかもしれません。楽になるという感覚が最初に来ますが、その次に「でもどうすればいいかわからない」「本当にそれでいいのかわからない」という不安が来ます。
決まっている方が安心感があるのは事実です。ビジネスでも「あなたはこのサービスを受けるとこれが手に入りますよ」と伝えた方がお客さんは安心します。旅行でも「この道をこう行ったらエッフェル塔があるよ」と分かると安心してその道を進めます。
でもその道の先に何があるのかないのかすらわからないまま歩くのはやはり不安なものです。そこで重要になるのが、その不安を楽しめる自分を信じられるかどうかです。
「すごい不安だったけど別になんか結局最終的には楽しかった」という経験をたくさん積むと「なんかこれもようわからんけど、いけるんちゃうか」って思えるようになります。慣れも大きな要素の一つなのです。
怒りをモチベーション維持の原動力として活用
「イライラしてしまう自分が嫌、でも抑えることができない」という葛藤を抱えていませんか?多くの人は「イライラしたり怒ったりする感情って悪いものだ」と思っているかもしれません。
でも怒りの感情って実はとても大切で、怒りの上手い使い方を知れば自分のやる気を引き出したりすることもできます。私も昔からイライラを抑えることが苦手でした。なぜなら怒ることが悪いと思っていたからです。
アンガーマネジメントとして6秒我慢する方法や水を飲む方法、トイレに行く方法などを試しました。確かに会社では怒るのを我慢できるかもしれません。でもプライベートで怒りがその分噴出してしまうのです。
怒りを無理矢理抑えることを習慣化すると、結局は自分に全ての怒りをぶつけるようになります。「こんなことで怒る自分はダメだ」という気持ちが強くなっていき、結局自分を責めることになるので、行き着く先はうつです。
Think Clearlyに学ぶ感情との正しい付き合い方
ドイツで25万部を突破し世界29カ国で翻訳されたベストセラーのビジネス書『Think Clearly』に「感情は飛んできては去っていく鳥のようなもの」という記述があります。
だから気持ちと自分を別のものだと認識して客観視することが、感情を楽にコントロールする方法だと私は考えています。自分をチューリップという別のものに置き換えて、自分を別のものだと捉えるようにしました。
思考の転換だと思って考え方を変えるよりは、自分の気持ちや今の自分を別のものとして見る方が、実は思考を転換する早道だというのが今時点の私の見解です。
目標期間の個人差を理解する
目標を持つべき期間には大きな個人差があります。目標を置いてみんなで達成する喜びを感じた部活動の体験もあるし、過去を振り返った時に今が思いがけない状態である今が面白いと思う感覚もあります。両方の経験がある場合はどうなのでしょうか。
時間軸というのも重要な要素です。部活動は中学や高校で長くても3年、2年くらいのスパンです。そういう短期の目標を達成するのが楽しいのと、5年後10年後という人生の長期目標は違いがあります。
目標を持たない方がいい人でも、短期に目標を置いてそれをゲーム感覚で達成するのが楽しいという人もいます。3日とか1週間、3ヶ月ぐらいで目標を決めて頑張れる人もいるのです。資格を取るなど目標を置かざるを得ない状況もあって、それで資格が取れたら嬉しいという達成感ももちろんあります。
重要なのは、人生という長期計画を立てたいかどうかです。自分がどこまでなら心地いいのかを、まずやってみることが大切です。
グループセッションで体験した衝撃の変化
5年前の8月の深夜、私はアパートの一室にある布団の中で、うつ伏せになって本を読んだりPCでネットサーフィンをしながら必死に情報を探していました。なぜならある日突然、朝起きれなくなって会社に行けなくなってしまったからです。
そんなある時、年収1000万を超える多くのカウンセラーを育てている凄腕カウンセラーが実施しているグループセッションがあることを知りました。休職中のなけなしのお金を使って実際にそのセッションに参加しました。
そしてそのセッションで衝撃を受けます。なぜなら「嫌な記憶が自分の頭についてまわって辛い」と感じていた私の気持ちが、20分ほど話をして、とある楽メンタルになるアウトプット法を実際に教えてもらって実践したら、ものの数秒で楽になったからです。
最適なアウトプット方法発見の重要性
この時、私は気づきました。自分に最適なアウトプット方法を知れば、重い精神病やうつ病でない限り、嫌な記憶を簡単に書き換えて楽な気持ちになることができるんだという事実に。
色んな書籍を読み漁ったり、セミナーやワークショップに参加していたので、自分の気持ちや考えをノートに書き出す等の正攻法は実際にやっていました。でもそれでも上手くいきませんでした。
それは「今」の自分に最適なアウトプット方法を教えてもらっていなかったということです。例えば本当に調子が悪い時は、自分で紙に書き出してみても良い解決策は出てきません。自分の頭が正常に働いていないからです。
そういう時は誰かに相談して自分に適切な質問をしてもらって、自分に最適な答えを自分の中から出してもらうというアウトプット方法が一番高い効果が得られます。人に質問してもらうことで、自分の頭が強制的に働くからです。
継続可能な楽メンタルビジネスの構築法
実際に楽メンタルになるアウトプット法を試してからの私は、大きく人生が変化しました。休職してこれからの人生に途方にくれていた状態から副業ができるようになり、3年後には自分でビジネスをするようになりました。
そして私は楽メンタルの専門家として活動を始め、300名以上の方の起業相談をさせていただき、現在高額の起業塾をメンターと共同で主催運営しています。
怒りという感情はものすごいパワーを持っているため、使い方を誤ればコミュニケーション等で様々な問題を引き起こしてしまうこともありますが、使い方をマスターすれば自分のやる気を引き出す原動力にもなります。
会社から独立してビジネスで結果を出すためには、やる気に頼らずに継続的に続けられることが大切です。なぜなら独立すると勝手に給与が振り込まれることはなくなるので、自分で稼ぎ続けなければならないからです。
私のお勧めする楽メンタルなビジネスは「これさえあれば大丈夫なんだ!」と思える一つのビジネスを持つことです。そうすれば安心して副業を続けることができます。
まとめ:自分の正直な体の感覚を大切に
目標をバチバチに計画を立てることを考えた時に「ううう」とか窮屈だなという感覚がある人は「どちらかといえば目標を見つけない方がいい人より」です。自分の正直な体の感覚を無視して作っても何もいいことはありません。
体調不良や感情の起伏は、ビジネス成功の障害ではありません。むしろそれらを味方につけることで、より強固で持続可能なビジネスを構築できるのです。
大切なのは自分の特性を理解し活用すること、適切なアウトプット方法を見つけること、感情を敵視せず建設的に活用すること、そして何より自分にとって心地よい目標設定の期間や方法を見つけることです。
やりたいことを無理に見つけようとせず、偶発性を楽しみながら、自分のペースで積み上げていく。そんな生き方もあるのです。
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